空Ⅱ
「それから、希沙。お前にも作戦がある」
大和が何も言わなかった私の方をみる。
なんか…あまりいい予感がしないのは、私だけ⁇
「…なに⁇」
「しばらく、学校で悠真と梓ちゃんから離れてろ」
「「…は⁈」」
声を出したのは私じゃなくて、悠真と梓。
「なに言ってるんですか、大和さん‼」
「うちらが希沙から離れたら、危ないやないですか‼」
2人は大和にキレそうな勢いで話す。
でも…
「いや、いいよ。離れとく」
「希沙⁈」
だって大和のあの顔、見てみてよ。
面白いイタズラ思いついた悪ガキみたいな顔して。
それに…
「私を誰やと思ってるん⁇No.1の空牙の総長、坂本希沙やぞ⁇そんな簡単に負けるわけないし」
ニヤッと笑ってみせた。
「…ムチャしやんのやったら、うちはいいけど」
「ありがと‼」
ため息をこぼしながら、梓が認めてくれた。
「…危ないと思ったら俺がすぐ助けるからな」
「うんっ」
悠真も頭を掻きながらも渋々認めてくれた。
「さてと。んじゃあ明日から決行や」
『おう‼』
見とけよ、美佳。