空Ⅱ




ため息をついてから、リンチされてた体育館の裏から出てきて教室に向かう。




廊下を歩いてると、ちらちらとこっちをみてコソコソと何かを話す人らがいっぱい。




別に気にしてなかった。


次に耳に入る言葉を聞くまでは…。







「なんか、五軍のトップだけハブってるらしいよ」



「えぇー‼うっそ…‼最低じゃん」








…は⁇



五軍のトップだけハブってる…⁇



その言葉に思わず足が止まり、声のした方を見た。



そこには、女の子が2人。






「五軍のトップって誰だっけ⁇」



「湯沢美佳ちゃん」



「あー、女入って来たから追い出したいんじゃない⁇空牙の男は私のもの、みたいな⁇」



「うわー、そんなんマジ最低ー」




2人は私が見ていることに気が付くと、慌ててどこかに走っていった。




…ふざけんな。



握りしめた拳が小刻みに震える。




私は嫌々アイツを入れた。

そして、入れたからには空牙の一員だからってちゃんと他の奴らと変わらずに接してきた。





私を、殺そうとした奴なのに…。



















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