空Ⅱ
「…痣⁇」
怒りを露わにした目を私に向け、怒鳴ってくる。
「この前、痣がみえたからどうしたんって聞いたら…泣きながら総長にやられたって言って身体中の痣、見せてくれた‼なんで…なんでこんなことするんですか‼」
「何言ってんの…⁇私、そんなことしてない‼」
「じゃあ‼あの痣はどうしたって言うんですか⁈」
「私は知らんって‼」
羅羽はすごい怒ってて、私が言ったことは何も聞いてくれなかった。
そんな時、かすかに泣き声が聞こえてきた。
「…もう、やめて⁇希沙は私が嫌いなんだよ…。親友だと思ってたのは…私だったみたい…。私が、希沙を追いかけてココまで来たから…怒ってるんだよ…」
「は⁇」
親友だと思ってた⁇
裏切ったのはお前じゃん。
「美佳は悪くないって」
「羅羽…。ありがとう」
羅羽は美佳の背中を撫でると、冷たい目が私をとらえた。
「総長がそんな人だなんて思いませんでした」
羅羽…⁇
「希沙、最低やぞ。そんな奴に総長なんか任せられない」
「ちがう、私はやってない‼」
優…⁇
「総長、俺憧れてたんっすけど…」
他の奴らまで、私を信じてくれない。
ちがう。
ちがうって‼
「…もう希沙には着いていけない」
なんで…信じてくれないの⁇