空Ⅱ
希沙から聞いた空き教室に向かう。
その間に俺らをみて色んな奴らが騒ぎまくっていたけど、今は相手にしてられない。
教室に着くと、思いっきりドアを開けた。
「え…⁇大和さんと祥さん…⁈」
まず口を開いたのは、副総長を任せた優だ。
まあ、それはスルーして教室の中を見渡すと1人だけ女がいた。
「…お前か、湯沢美佳って奴は」
「え…私の名前知ってらしたんですか⁈めっちゃ嬉しい‼」
アホみたいに喜んでる女はケバい化粧をしたギャル。
コイツが、美佳ね。
「よーく、知ってるよ」
ツカツカと足を進め、女の前に立って口を開いた。
「あと一週間、せいぜい楽しめや」
出た声は自分で思ってたより低くて、よほどキレてたらしい。
それだけ伝えると、女は驚いた顔をしながらも少し震えていた。
「女以外の空牙の奴、外出ろ」
そんなことは気にせず、次の行動に移る。