空Ⅱ
はち
私は次の日から大和と祥の学校に入り浸ることにした。
制服はキチンと白銀のを着て、家をでる。
お母さんには、情けなくて言えないから。
家を出たら、パーカーを着てフードを被って、マスクをつける。
ついでに伊達メガネも。
これで誰かわからないと思うから、大和達と一緒にいる所を見られても大丈夫。
「おっ、来た来た‼」
「遅いでー」
黒松高校の校門に着くと、この学校のトップであろう2人が待っていてくれていた。
すごい目立ってる…。
皆チラチラ見ながら門くぐってるし。
「2人ともおはよう」
そんなことはあんまり気にせずに、笑顔で2人の元に行く。
「おう」
「おはよーさん」
2人のそばまで行くと、笑顔で大和に頭をポンポンと撫でられた。
「ほんなら、俺らの部屋行くかあ」
「そうだな」
「あれ、部屋なんだ…」
2人の会話に驚きつつ、着いて行くことにした。
そして着いたのは、この前の教室。
扉に手をかけたまま中々開けない祥をみると、不気味に笑い出した。
「ふっふっふ…。希沙が来るーゆうから、ちょっとグレードアップしたんやで⁈驚くなよ⁈」
「あー、うん。こわいよ、その笑い」
「ほないくで⁈」
「え、無視⁇」
軽く私をスルーした祥が、ジャーンっ‼と言いながら開けてくれたドアの向こうには…。
「……あんまり変わってないね」
あんまり変わってない、あの部屋があった。