晴れた日の朝



「お金持ってるの?」

「うん」


お母さんは毎月決まった額の養育費だけを康ちゃんに送っている。


それから、私に月々3500円のおこづかいをくれる。



高校生になったら、月々5000円にしてくれるらしい。


「参考書?」

「ちがう。小説」

「端末だけ出してあげるよ」

「じゃあ、92円」

「・・・2円しかない」

一円玉二枚を康ちゃんは私の掌においた。



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