晴れた日の朝



「ご飯の用意しないと・・・」


独り言が嫌に響く。



たとえば、康ちゃんが研修とかで泊りだった場合、私はご飯を食べない。

その代り、よく眠る。

黙って康ちゃんの帰りを待つしか選択肢がなくなるのだ。


PULLLLL―


「もしもし?」

『あ、ハル?俺、康一』

「あぁ、うん」

『今から帰るよ』

「わかった。お風呂沸かしとくね」

私がそう言うと電話越しの康ちゃんは柔らかく笑った。

『待っててね』

「はーい」

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