晴れた日の朝



「・・・ハル」

「ん?」

「こっちおいで」

康ちゃんはソファーに座ったまま手招きをした。

「なに?」

「いいから」

私を足元に座らせて、康ちゃんは頭を撫でた。


「ツライことがあったんだね」

「・・・」

頷くこともできなくなった。

「俺には言えないことでも、泣いていいよ」

お風呂上がりの康ちゃんからは、石鹸のにおいがする。


その熱気で、食べていたアイスが溶け始めた。



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