晴れた日の朝



もうすぐ泡になって消えてしまう。

「ハル!!」

もしかしたら、泡になる前に海に帰ってしまうかもしれない。

「康ちゃん、きゃっ?!」


いなくなってしまいそうだ。

「こ…ちゃん?」

白いワンピースを纏った、柔らかい体を抱きしめた。

「水、冷てぇな…」

波は緩やかで、あたりは静かだった。

「俺さ、ハルの保護者でいるつもりだったんだよ」

滑り出した口は止まらない。






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