雨とバンビ。
「もうキスはしたの…?」
一応遠慮がちに尋ねると、美華はとうとう顔を真っ赤にした。
「や…!そのっ、えっと…」
まさに、恋する乙女。
「あはは。ねぇ、したの?」
赤くなる美華を見て、苛めたくなった。
あれ。私って……S?
「……した」
ボソッと呟いた美華は、俯いて照れている。
「深いのも?」
更に私は問い詰める。
「もう! 恥ずかしいからやめてっ!」
巻いた髪をふるふると動かして、抵抗した。