黒。

日常?!

　　　　　☆ルナ☆

「んー…？」

朝だ。何か変な夢を見たような気がする。眠い…
なあんだ。まだ５時３０分。もう少し寝ちゃお。

彼女の名前は木村ルナ。弟と二人暮らしで、瞳と左腕に異奇な模様があること意外は、普通、いや、普通すぎてどうしようもないくらい『普通』の、高校二年生。
だった。

「姉さんッ！起きてよ！学校だよ〜?!」
「え？あ、ルキアおはよ。」
そういえば私、二度寝しちゃって…。ルキア(一つ年下の弟)に起こされるとは…。ま、いつもの事だけど。

「朝食できてるよ。」
「メニューは？」
「クラムチャウダーとキャラメルデニッシュ。もちろんどっちも手作りだよ♪」
「やったあぁ！ルキア大好きッ！」
「……〜ッ／／／…さ、冷めないうちに食べて！」

「うん！」
ルキアはしっかり者だし、いつも食事の準備をしてくれる。
かなりモテモテで、学校で見かけるといつも女子が群がっている。告白した人も、数十人はいるという。その中には可愛い人もいたはずだ。いや、いて当然だ。なのに、今のところ全員断っているとか。フるときはいつも、『想っている人がいるので…。』と言うとか。この前本人に想い人について聞いてみたけど、『えと、そのッ…別に…。』と頬を赤めらせながら言って、おしまいだ。ま、そんな安易に教えてはくれないだろう。


私は身じたくを終え、テーブルについた。
「いただきまーす！」
「召し上がれ。」
爽やかな笑顔でルキアは言う。年下だけどその差はわずか三ヶ月。それにルキアの方が身長も高いので、彼女と間違われて騒がれることも少なくない。
「おいしい!!!!」
私は満面の笑みで言った。