❤不良なアイツと私の関係Ⅰ❤
少し長めの黒髪を無造作に立たせている。
前髪から覗く切れ長の目には、グレーのカラコンがはめられていて、ゾッとするくらい綺麗な顔。
整えた眉。形のいい唇、鼻。
私は彼の顔から目が離せなかった。
「マジで貫禄あんね、あの男」
「あぁ、レンヤさん?だって、本家はそっち系の本家らしいからね~」
「目ぇつけられたらやべぇしな~」
「あんだけ男のプライド語ってたくせに」
「さすがにあのオーラはヤバイだろ!こんなに近くで見たのはじめてだし。
まさに帝王君臨って感じだな~」
“帝王君臨”
まさにその言葉はマッチしていた。
周りからの声や自分達にたかる人々にも視線一つ動かさず、堂々とした様は、
・・・まさに帝王。