今宵、貴女と夢心中





私が話し終えると、八代(ヤシロ)さんは頷いた。

「良いでしょう。僕が助けてあげます。貴女を悪夢から解放しましょう」

彼は頬杖をついたまま、その端正な顔を歪めた。

「小崎は、現実でも貴女のクラスメイトなのですか?」

こくり、と私は頷いた。そうすれば、八代さんは微笑む。

「──そうですか。ならば、これからの出来事は他言無用でお願いします。彼の無事は保証しかねますので」


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