今宵、貴女と夢心中
──そうしているうちに、小崎くんがあの夢の続きのように、教室へ入ってきました。
咲ちゃん、と私の名前を呼びながら。
彼はどんどん、私と距離を縮めてきます。
小崎くんが笑いながら私に手を伸ばした時。
「おっと。その子に触れないで下さい」
いつの間にか、小崎くんの背後に、学生服に身を包んだ少年が立っていました。
──八代さん。
私は安心して、体の力が抜けそうになるのを堪えました。
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