今宵、貴女と夢心中


薄気味悪い、廃校とも病院ともつかない暗い場所。

私はそこの患者のようでした。

ベッドの上で回診を待っていると、隣の部屋から悲鳴が聞こえました。

気になって、私は壁にあった小さな穴から隣を覗いたんです。

そうしたら、鬼の面をつけた私の担当医が、別の医師に刀を突き立てていました。

医師にはもう、息がありませんでした。


私が唾を飲んだ瞬間、担当医が此方を振り返ったのです。


< 4 / 30 >

この作品をシェア

pagetop