今宵、貴女と夢心中


はっきり言って、私は彼が嫌いなのです。

あの脂ぎった容貌も、暗い性格も、とにかく生理的に受け付けません。

しかし、小崎くんは視界の端に私を捉えると、ゆらりと立ち上がりました。

口許に浮かぶ厭らしい笑みに嫌悪しました。


咲ちゃん、最後だから良いよね、許してくれるね

彼の言っていることが、いまいちよく理解できませんでした。


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