極上お姫様生活―2―【完】
「あ、あの……」
ああそっか、未來ちゃん男苦手なんだっけ。てか、まじで無理なんだ。
遊哉と湊を恐る恐る見上げながら、ぎゅっと俺の裾を握る。
……!
なんだこれなんだこれ!!俺には心を許せるってことか!そうだよな!あああちょっとそんな目で俺を見んなって!!
「遥登、なに興奮してんだよ気持ちわりぃーぞ」
「なっ……!別に、興奮なんてしてねぇよ!」
もはや隠せる気がしないけど、弁解でもしてねぇと余計なことを言っちまいそうで恐ろしい。
「俺は橘遊哉、んでこいつが櫻田湊。よろしくっ」
ニコッと笑いながら手を差し出す遊哉の後ろで、湊がペコリ頭を下げた。
「あ、あたし森元未來っていいます……よろしくお願いします」
戸惑いがちに未來ちゃんが遊哉の手を握る。
「で、話ってなんだよ遥登」
「……あぁ、二人にちょっと聞いてもらいたい話があるんだ」
その前にさっさとその手を離しやがれバカ遊哉。
「斎がいねーみたいだけど、抜きで話しちまっていいのか?」
「そのことも後で話すから、とりあえず座って」