極上お姫様生活―2―【完】
「あ、当たり前です…っ!絶対、絶対…っ待ってますから!!」
拳を握って泣き叫ぶ。気持ち全部伝えるんだ。
「好きですから、たとえ八木原君に嫌われたって…あたしだって諦めきれないっ……!」
掃除機を掛けて綺麗にした床に、涙がポロポロ流れ落ちる。八木原君がどんな顔をしているかは分からないけど、今は構わない。
「っ、好きです…好き、ずっと前から好きでした…!いつも優しくて……あたしの事考えてくれて、…もうほんと可笑しいくらい大好きで……っ」
グイと涙を拭った手を掴まれて、そのまま引き寄せられる。強く抱き締められて余計涙が止まらない。
「俺だって、今すぐお前が欲しいよ…っ」
「っ…」
想いは通じ合っている筈なのに、どうしてこんなに悲しいんだろう。
一体何が、八木原君を苦しめているの…?
「必ず、もう一度お前に気持ち伝えるから……」
「はい…っ」
待ってる。何日でも何年でも。……八木原君がそう言うなら、あたしはいつまでだって待てるよ。