極上お姫様生活―2―【完】
空っぽだった胸の中に温かい何かが溶け込んでいく。そっか、そういう意味だったんだね。
ふぅ、と小さく息を吐けば心が穏やかに静まる。
あたしたちの関係は、最初から言うまでもなかった。心配する必要なんてどこにもなかった。
何があっても離れない。だから、もう逃げようなんて考えたりしない。
「あたし、間違ってました……。当たり散らしてごめんなさい」
深々頭を下げるとくしゃくしゃに撫でられた。それが気にするなという意味だと気付き、自然と顔が綻んだ。
「もう大丈夫です。ちゃんと、お話してきます」
強い意志をもって伝えれば、みんなは嬉しそうに笑顔を浮かべながらあたしを抱き寄せる。わ、苦し……!
「おうっ、頑張ってこいよ!待ってるから」
「心配するな。俺たちがついてる」
「帰ってきたらぎゅーってしてあげるからね!」
「はい……!ありがとうございます」
迷いなんてない。
自分の言いたい事、全部言うんだ。