極上お姫様生活―2―【完】
八木原君の手を強く握る。信じてるって……伝わるかな。
「ありがとう蒼空。……まだ時間あるから、とにかくゆっくり休んでろ」
相変わらずあたしの身体を気遣ってやめない八木原君に苦笑して、あたしはうん、と頷いた。
「ここにいて下さいね」
「あぁ、ずっとここにいる」
その言葉に安心したあたしはゆっくり目を閉じる。さすがにもう眠れないだろうけど、せめて八木原君の好意に甘えよう。
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「覚悟はいいか?」
「はい、」
全ての準備を終えたあたしと八木原君はお互いに強く頷き合い、並んで部屋を出た。
待っててねお母さん、お父さん。
今逢いに行くから……!!