極上お姫様生活―2―【完】



「だけど僕だって……蒼空の力になりたかった」


遥登君がしゅん、と悲しそうに眉を下げる。




「ごめんなさい……」


そんな思いをさせてしまったのが申し訳なくて、あたしは遥登君に頭を下げた。







「それで、解決はしたのか?」


「あ、……はい。おかげさまで」



さっきまでの出来事を全部話すと、櫻田君は小さく息を吐き良かったと漏らした。ううん、顔を綻ばせたのは櫻田君だけじゃない。



みんなが安心したように笑ってくれた。





「そっか!じゃあ蒼空はここにいられるんだね!?」


「はー……まじで良かった」




当然のように、自分の事みたいに、彼らはあたしの手を取って一緒に喜んでくれる。



嬉しい。

やっぱり、あたしの居場所はここだ。








「みんな……ありがとう。あたしみんなが大好き、本当に大好きだよ」



涙をグイと拭いて破顔する。幸せってこういう事だよね。








「……~っ!!」




< 195 / 204 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop