極上お姫様生活―2―【完】
「告白って、もしかして……」
「あーもう!そうだよ!!ここにいる俺たち全員、お前の事が好きなんだよ!!なんで気付かねーかな」
は、全員!!?
「おい、こら。とばっちりだ巻き込むな」
櫻田君が慌てたように口を挟む。
「いいじゃんもう手遅れみたいだし、気持ちくらい伝えておけば?」
状況がイマイチ理解できないあたしに、斎が耳打ちで教えてくれた。
「遊哉も湊も遥登も、みんなお前が好きなんだってよ。もちろんそれは、恋愛感情として、な」
……なんですって。
「そ、そうだったんですか!!?」
そんなの全然知らなかった。遥登君はあたしに気持ち伝えてくれたけど、でもまさか橘君と櫻田君まで好きでいてくれたなんて……。
困惑を隠せないあたしと、楽しそうに笑う斎と、グッと涙ぐむみんな。
「なにこれ面白い事になってるわねっ」
そんな空気の中、現れたのは事態を収拾させる救世主でなく、むしろその逆の人物たちだった。
「翼、松神先生……!」