極上お姫様生活―2―【完】
「あーやべぇな、ちょっと理性が……」
珍しく余裕なさそうに目を逸らす斎。こうも可愛い表情をされると、あたしも堪らなくなる。
斎があたしにしか見せない顔、だもんね。
「ふふ、どうしたんですか?」
ほんのり赤くなった斎の頬にキスしてみると、その顔はさらに真っ赤に染まった。
「やめろってバカ、挑発すんな」
好き、大好き……。
「あたしは…あなたといたいです」
あたしは大好きな人の腕の中で、精一杯の気持ちを伝えた。
「……ったく、どうなっても知らねー……」
斎はガシガシと照れ臭そうに頭を掻いてボソリ呟いた。
壊れ物を扱うみたいにあたしにそっと触れて、そのまま押し倒す。
「斎……っ、」
「愛してる、覚悟しとけ」
お互いの顔を見つめたままおでこをくっつける。薄暗い部屋で、ぎゅっと手を握りながらあたしたちはとびきり甘いキスを交わした。
うん、覚悟してるね……。
Fin...