極上お姫様生活―2―【完】
「迷わず、キスだな」
は。…は!?
「んじゃあ、一番いい点数取った奴が蒼空からキスされるって事でっ」
「ちょっ、何言ってるんですか!」
無理、絶対無理。そんな軽い気持ちでキスする約束なんかできない。
大体キスっていうのはもっとこう、大切にするものっていうか、何ていうか…。
「嫌だっつーんなら、俺試験受けねぇよ?」
「え!?」
「僕もー。張り合いがないなら頑張る意味ないし」
だらりと手を広げて寝っ転がってしまう遥登君。
「そんな…今まで努力してきたのが水の泡になっちゃうじゃないですか…!そんなの絶対嫌です!」
みんなの努力はあたしが一番よく知ってるから。無駄にしてほしくない。
「そう思うんなら、ご褒美。…約束してくれるよね?」
う……。
ずるい。みんなずるい。
「あーあ。蒼空次第で俺頑張れるんだけどなー」
っ、
「わ、分かりましたよ…!」