極上お姫様生活―2―【完】
「おはようござ、…うえ」
みんなの姿を発見して挨拶をしようと思ったら、猛ダッシュで飛び付いてきた橘君に遮られてしまった。
「おっはよう!蒼空!もうすげぇおはよう!!」
おまけに首絞まってる、苦しい苦しい。
「おいおい、興奮するなよ遊哉。蒼空が嫌がってる」
笑いながらあたしたちに歩み寄り、強引に橘君を引き剥がす八木原君。
「あ、わりぃ」
ありがとう助かりました、笑い事ではないですが。
「ど、どうしたんですか…?」
喉仏を押さえながら、やたらウキウキしてる橘君に尋ねる。すると、彼の顔がぱぁあっと輝いた。
「聞くより見た方が早ぇから、早く来い!」
グイと手を握られてそのまま引かれる。よたよたと小走りで橘君の後ろをついていくと、目の前に掲示板が現れた。
あ、試験の結果…。
心の準備をする暇もなく、橘君の指差す方向に視線を移す。
「い、…1位?」