極上お姫様生活―2―【完】
「蒼空!そらあっ!」
何から言おうかな、何を言えばいいのかな。そう考える暇もなく、遥登君があたしに飛び付く。
「ぅ、わっ」
「心配したんだよ!ほんと…無事で良かったぁ……」
うぇぇと涙を滲ませる遥登君を見て心がキリリと痛んだ。
「あ、…ごめんなさい…っ」
「大丈夫、なのか」
あたしに気遣うように躊躇いながら櫻田君が口を開く。
「へ、平気…です」
あ、今ちょっと変な間できちゃった。これじゃ信じてもらえないかな。
でも櫻田君は優しく笑って。
「うん、そか。…良かった」
心配させたくなくてみんなと逢う事を避けてたけど、それが逆に心配掛けちゃってたみたい。
「あー久々の蒼空ちゃん!ちょっと充電させてっ」
あたしに抱きついてる遥登君がベリッと引き剥がされ、代わりに橘君があたしにしがみつく。
何か何か…遥登君より手つきがイヤらしい気がします…!
「蒼空ちゃんいい匂いするー安心するー」
「あ、あう」
恥ずかしい恥ずかしい!!