極上お姫様生活―２―【完】

「もう離れねぇ」



絶対、離さないから。





「っ、うん…っ」


情けなく笑う俺の胸に顔を埋めて、ふふふ、と喜びの声を漏らす翼。




ポンポンと頭を優しく叩けば、その表情に幸せが満ちる。






「ずっと一緒ね」



「うん」





何気なく横を見て、蒼空と斎がいなくなってるのに気付く。気、遣わせちまったか。



「…あいつらには、まじで感謝しないとだな」




「ほんと。感謝してもしきれないくらいだよ」





俺らは顔を見合わせてまた笑う。端から見たらただのバカップルだな。





「斎、そろそろ話すつもりだって言ってた」



「やっと言うのか、あいつ」




いい加減にしろと思ってたところだった。いつまでも逃げててどうする気だと。




話したくても難しい事がある、があいつの言い分らしいけど。





「でも、まぁ大丈夫だろ」


あの二人なら絶対大丈夫だ。







「蒼空はああ見えて強いのよ。私に口答えするくらいなんだから」