極上お姫様生活―2―【完】
それから一週間、俺らは毎日のようにメールを送り合った。大体向こうからきてやりとりが始まる。
内容は何気ない、下らない話ばっかだったけど、どちらかが眠ってしまうまでそれは続いていた。
そして、一週間と三日が経ったある日。俺は自分の過ちに気付くことになる。
その日も、いつものように、いつものようなメールを送り合っていたはずなのに。
「……はぇ、?」
なんとも間抜けな声を上げてしまった。
リビングでテレビを見ていた姉が怪訝な顔で振り返る。俺は取り繕うこともせず、ただ手元で光を放つ携帯画面から目を逸らせないでいた。
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斎くんのこと
好きになった
てか出会った時から
大好きだった
斎くんが蒼空のこと
好きなのは分かってる
でも、あたしじゃ
代わりにならないかな?
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あまりにも唐突な告白だった。