極上お姫様生活―2―【完】
想いの正体、親友の意義
全てはあなたの為なのに。どうして分かってくれないの……?
蒼空からメールが来て数日。昔よく一緒に遊んでた公園で、あたしたちは待ち合わせをしていた。
「蒼空ちゃんっ」
どうして蒼空があたしを呼び出したのか。そんなの分かりきってる。
全部、八木原斎から聞いたんだね。
「未來ちゃん……」
「ごめんね、待たせちゃって。委員会が長引いちゃったんだ」
「ううん、大丈夫」
蒼空はあたしに笑顔を向けながらも、その心はどこか別にあるようで。
あたしのこと、不信に思ってるんだろうな。
「久しぶりだね、学園祭以来かな」
学園祭。そう口にした途端、強張っていた蒼空の表情が一層固くなる。
「いきなりでびっくりしちゃったけど、あたしも逢いたかったよ!」
あははと無邪気に笑って見せる。蒼空は引き攣った笑顔のまま、あたしと目を合わせようとしない。
「……未來ちゃん」
意を決したように顔を上げて、蒼空は真っ直ぐな瞳にあたしを映した。
「聞きたい、ことがあるの」
「なに?」
何を言われるか、分かってるはずなのに。……どうしてこんなに怖いんだろう。