極上お姫様生活―2―【完】
「ふ、ざけんな!蒼空を虐めたら許さねぇぞ!」
いじめ…?え?え?さっぱり意味が分からないのですが。
「とにかく二人きりでなどさせない。浅村も、俺と一緒の方がいいだろう?」
「何でそうなるんだよ、このムッツリ」
「なっ…!ムッツリだと!?」
激しい言い合いの結果、結局みんなでする事になりました。橘君は納得してないみたいだったけど。
「じゃあ明日、放課後蒼空ちゃんの部屋集合ね。勉強の妨害になるものは全部置いてくることっ」
……ずっと気になってるけど、何となく聞けないこと。
―――八木原君。
彼はどうしてるんだろう…学校来てないのかな。それとも、あたしに会いたくなくて距離を置いてるだけ?
みんなはきっと、あたしがフラれた事を知ってるから何にも言わないんだと思う。何も知らなかったら今ここに八木原君がいない理由を言ってくれる筈だもん。
気を遣ってくれてるんだろうな…。