私達の帰り道
あっ自転車発見。


私は自転車に近寄り、自分の肩にかけていたエナメルバッグを下ろした。


「よいしょっ」


ガシャンッ
重いエナメルバッグをカゴに押し込む。




周りは暗くて街灯が道を照らしている。




「あっ」







後ろから声がした。
暗闇のせいで見えないし。





「チビじゃん」






ん……聞き覚えのある声だ。
目を凝らして見ると
中学の同級生、藤瀬 誠がエナメルを肩にかけて立っていた。



「えっ藤瀬……?めっちゃ久し振り」


「おう」




カラカラカラ……

どこかぎこちない会話を交わして
2人並んで自転車を押して帰ることにした。









藤瀬は中学の同級生で
3年間クラスが同じに加え
当時通っていた個人塾でも3年間一緒だった
腐れ縁な仲であった。




まあ、高校は離れちゃったけど。



そんな藤瀬とたった今
卒業式振り、高校2年の9月だから
つまり約1年半振りに再会した。
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