優しいね、ポンチョ。


「ふにゃ?」


抱きしめた。

後ろから、ぎゅうっと。


「……なーに?」

「寒いんでしょ?」


ポンチョ越しに伝わる体温は、こたつに入っているにしてはとても。

とても、低い。


「……何でこんなに冷たいの」

「んー…、さあ?」


無関心。

むかんしん。


「風邪…じゃないね」

「そんなんじゃないよー」

「……じゃあどういうの?」

「……んーん」


『どういうの?』って問いに『んーん』って何。


まあ、それはいつものことだから逆に安心してしまうけど。


「……ふにゅー」


更に腕の力を強くすると、僅かに身動いだ。

でも弛めないけどね。


「あっためてあげる」

「…うん」


だから、ね。


「…よしよし」

「うー…」


泣いてもいいよ。

僕の近くでだけね。




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