優しいね、ポンチョ。
「……もっと」
「はいはい」
こんなに優しく撫でるの、君だけだよ。
「ごめんー…」
「全く、君は仕方ないね」
不安定な時もあるよ。
仕方ない、ね。
話さなくてもいいよ
話せなくてもいいよ
だけど、ねぇ
ひとりで泣かないで。
ひとりで震えないで。
「…ポンチョ、じゃま」
「じゃあ僕が羽織っとく」
布一枚
隔てるものが無くなるだけで、少し。
もう少し体温が君に伝わるといいのに。
「…あったかいよー」
「それはよかった」
ぼくも。
好きだよ、ポンチョ。
温かいね、ポンチョ。
――…すきだよ
end.