屋上で


「なにが、約束なんだ?」




「わっ、冷時!」




いつから教室に戻って来てたんだろう?




「茶一、約束って何だ?」




「後でお前の彼女に聞け!
それよりバスケ部の…
って彼女って響きに喜んでねーで俺の話を聞け!」




「あ、何だ?」




「だ・か・ら!バスケ部の顧問知らねーか!?」




仲良いよなぁ…




「あぁ、さっきあっちの階段ですれ違った」




「よし、ありがとな!」




鈴木はそのまま走って行ってしまった。




「じゃあ、放課後。いつもの場所で」



「私も冷時に聞きたいことがある」




冷時は私に小さくそう呟くとすぐさま自分の席に戻って行った。
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