屋上で



翌日。昼休み。
やっぱり私は亜美と屋上にいた。




「そりゃあ完全に風上の奴飢えてるわね」




「う、飢える!?」




「だってつき合って2ヶ月以上にもなるのに裸で抱き合ったりしたことないでしょ?」




「は、は、は、裸!?」




「こりゃあ駄目だわ。風上、まだまだ先は遠いわね」




鈴木のバスケの試合と冷時のバレーの試合の観戦を一緒に行こうと誘おうとしたらなんか大人な話になっていた。





「はい。そこまで」




「アンタ早いのよ!今日陸上の昼練は!?」




「今日はラグビー部とサッカー部が使うから、無しなんだ」




私達の高校はグランドがあまり広くないのでサッカー、陸上、野球、ラグビー部は交代制でしか練習出来ないようだ。




「今日は3分しかたってないのに…」




亜美はぶつぶつ文句を言いながら出ていってしまった。


確かに冷時はここへ交代に来るのが早すぎる。
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