屋上で


「ねぇ、冷時」




「何?」




私を抱き締めたまま冷時が答える。




「いつも昼食べるの早いけど、何食べてるの?」



「パン1個」




亜美とのルールで早弁は禁止とされているから量を減らしているのだろう。

だけどパン1個はやり過ぎだ。




「そんなのダメ!健康な男子高校生が昼にパン1個は少なすぎ!」




ただでさえ今冷時は部活してるのに…




「構わない」




「構わないわけない!もっと自分の身体大事にして!」




このままじゃ冷時倒れちゃうよ…




「昼はきちんと食べてきてよ!」




私は切に冷時に訴えた。
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