屋上で


「嫌だ」




な…
人が心配してるのに…


たったの二文字であしらわれてしまった。





「お願い!私が弁当作るから!」




もうこうなったらやけくそだ。




「……マジか?」




「…う、うん」



まさかこんなセリフで冷時が傾くと思ってなかった私は動揺してしまう。


別にいつも自分と弟の分を作ってるから1人増えても大したことないし…




「お願いします」




まさかの頭下げられた。そんな大層な…
だけど冷時は優しい笑みをしていた。



――…ここまで笑顔出来るんだ……



って言っても人から見たら半笑いだけどね。

まだまだ冷時が満開の笑みをする日が来るのは先のようだ。
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