屋上で

私が教室へ戻ると、持田が声をかけてきた。




｢ねぇ、俺と付き合わない？｣




え？どこに？何で？


疑問ばかりが浮かぶ私の耳に持田が顔を近づけ小さい声で呟いててきた。




｢事情は後で｣




？
訳が分からず私は持田の提案に頷く。




するとそのタイミングで冷時が戻ってきた。


まだ付き合ってることは秘密にしているので時間をあけて屋上から教室に戻るようにしていた。




｢…おい、どこへ行く？｣



冷時、あの顔は絶対怒ってる…




｢ちょっと借りるね？｣




そう言って持田は私の手を引き教室の外へと連れ出そうとした。




｢も、持田っ!?｣




｢…“持田”？
呼び捨てで呼んでいつからそんなに仲良くなったんだ？｣




うわぁぁ、冷時誤解してる！

ってか冷時の前で持田の事呼んだ事なかったっけ!?




｢ちっ…んっ！｣




慌てて違うって言って否定しようとしたら持田に口を手で塞がれてしまった。


持田は一体何がしたいの!?


私の頭はもうパニックだった。