屋上で
ああでもないこうでもないと頭をグルグルとフル回転させる私に天の一声がかかった。
「あんまり束縛すると離れちまうぜ?」
鈴木ナイス!
「……分かってるわよ」
そう言いながらも不服そうな顔をする亜美。
「じゃ、じゃあね!持田もバイバイっ!」
抜け出すチャンスは今しかない。私は慌てて鈴木の腕を引っ張った。
「うん…またね、千春」
「おう」
――…二人ともテンションが明らかに違った。
亜美が恐い。あんな状況で持田は告白を本当にするのだろうか…?
だとしたら凄いなぁ…
私は持田、頑張れと祈りながら屋上を出た。
「で、俺に聞きだいことって?」
あ…
呼び出したは良いけど、後は何も考えてなかった。
まぁ、鈴木になら話してもいっか。
私は持田が亜美を好きだってことと今から持田が告白することを正直に話した。