屋上で
「はぁ、やっぱり千春は千春だね」
何故かため息を吐きながら呆れた顔をこちらに向けてくる亜美。私には一体何の事か全く理解できない。
「??」
しかし、頭に?マークを浮かべるも悪い予想は頭から離れない。
風上冷時、か…。どれだけイメージがかぶってもまさか私が知ってる人と同じとは限らないし……
それに彼がこの高校にいるわけないしね。うん、きっと人違いだ。
私はそう、無理に思い込む事にした。
「どうしたの?そんな考えちゃって」
「え!?別に考え事なんてしてないよっ!!」
「…そう。何かあったら何でも私に言ってね?いつでも相談のるから」
首を傾げながら、私の目を見つめてくる亜美。
無理に聞こうとしない気遣いが嬉しくて少しくすぐったくなった。
「…ありがとう」
どうして亜美はこんなに鋭いんだろう?
もしかしてエスパー?
そんなことを考えていると屋上の扉が開いて誰かが来た。