屋上で
「……何?」
「"何?"じゃないよっ!
話は最後まで聞いてよ!!」
今きっと私の顔真っ赤だ。
「私、風上君とは付き合わないから!」
「――…え?何で?」
そんな顔…しないで。
「…付き合いたくないから」
胸が苦しい。
「でも、千春は俺のこと好きなんだろ?」
「っ!うん、好き、だけど…付き合う気はないの!」
本当は言いたくない。でもコレ以上望むのはワガママだ。
「……何で?もしかしてさっきので嫌になった?」
……そんなことない。
恥ずかしかったけど嫌じゃなかった。
だけど、風上君とは付き合えないんだ。
「ごめん。あまりにも嬉しすぎて理性飛んでた。
謝るから、俺と付き合ってくれないか?」
そんな悲しい目で見ないで…心が痛むから。
「……っ謝らないで。そんな理由じゃないから…
付き合えないのは、私の勝手な考えだから…」