屋上で
「俺は千春以外考えられないし、無理だ」
「うん、有難う…
でも、ごめんね…」
私はそのまま家へ帰った。
――これで良かったんだ。
想いは伝えた。後は風上君が私への恋を諦めて桜子さんと幸せになるだけだ。
どうか、神様。
風上君が将来幸せでありますように。
――そう願っている筈なのになかなか涙は止まってくれなかった。
早くこの気持ちもなくなりますように。
私はそうして家に帰るとすぐに自分の部屋へ行き、眠りについた。