屋上で


【冷時side】




最後くらい手を握っても良いよな。



完璧この話しは振られ話だ。流れ的に絶対そうだ。




俺のダンスを見たいと言ってくれた千春。



だから、千春以外の手を握るのは嫌でも必死に練習した。



だけど、千春は泣いていた。そして九条とどこかへ行ってしまった。



…俺のダンスは千春の心を満足させることができなかった。




そう、考えていたら
"風上君危ない!"
って聞こえて次の瞬間俺の体に痛みが走った。




最初目が合った時、見惚れてくれてると思ったあの時が遠い昔に思える。




――屋上に行きたかったのも俺が振られて情けない姿を茶一に見られたくなかったからだ。




そう考えているともう屋上に着いてしまった。
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