屋上で
「あのね、冷時。私、冷時のことが好き。
やっぱり……自分の気持ちを隠して我慢するのは出来ない」
…振られ話、じゃないのか?
いや…この前もこの後に"付き合わない"って言われたから。
まだこの段階で期待したらダメだ。
「あぁ」
俺は無難に頷くだけにした。
「私、桜子さんと踊る冷時の姿見るの辛かった……
冷時に別の人と幸せになってほしいとか私言ったくせに……
―――本当は冷時の傍にいたい…ん、です」
耐えるんだ、俺。
これで全てがやっぱなしとかになる可能性もある。
だから、俺の理性が保つ内に聞いておかないと。
「つまり千春は、俺の彼女になってくれるのか?」
「……冷時がこんな勝手な奴でさえ良ければ」
バカだな、千春は。
嫌なわけないだろ?