屋上で


「なーに?もしかして屋上で食べれないのなんか悲しい…とか思ってたの?」





そう言って私の頬をぐりぐり指で押してくる亜美。




「うぅ……うん…」




ろくにきちんと返事が出来ず、変な声が出てしまう。




「やだ。何この子!
可愛すぎ!」




亜美が私を抱きしめてきた。

…というより亜美の可愛いの基準が分からない。自分の方がよっぽど綺麗で…綺麗なのになぁ…
亜美は可愛いという言葉より綺麗という言葉の方が似合う人だ。

くっきりした目に透き通ったような高い鼻。色白の綺麗な肌。まさしくテレビに出てくるモデルみたいなんだ。私の自慢だ。





「ちょっ…亜美…苦しい……」


「はい、そこまで」




私が亜美に抱きしめられて圧迫されていると、いつの間にやって来たのか冷時が居た。




「………風上」




何とも恨めしそうな声をかける亜美。……ちょっといやかなり怖い。
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