《完》パーフェクトウエディング*社長の花嫁は16歳*
「留奈さん…此処のビールがないわ~。持って来てもらって」



「あ、はい…」


私は会長の実の妹の和子(カズコ)さんに言われ、仲居さんにビールを頼みに、部屋を出た。



その時だった…



急に視界が歪み、私は廊下の柱に寄りかかった。



「どうしました?奥様」


「!?」


目の前に見えたのは設楽さんの姿。



「眩暈がしただけです・・・」


眩暈は一瞬でおさまり、視野も元に戻った。


「……少し休まれては…」



「それは出来ません…。本家の次期…当主の妻として…」


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