《完》パーフェクトウエディング*社長の花嫁は16歳*
「ウソ付いたら、ダメだよ~。えんまさまがきて…ベロ切られちゃうよ~」


しつこく聞く…お前が悪いんだろ?
全く・・・。


俺はスケッチブックを閉じて、留奈を庭に連れ出す。


夏だけど、涼しい風が頬を撫でる。


「捺ねえちゃん…かくれんぼうしよっ!!」


「ハァ!?誰が鬼?」


「……大きいから…捺ねえちゃん…」



「普通はじゃんけんだろ?」


「ダメ…留奈は弱いもん。負けるもん」


甘い顔してたら、4歳の留奈に完全に俺は振り回されていた。


また、泣かれたら超うぜぇ~し…俺は鬼に。


木の幹で顔を隠しながらも、留奈の行く方向を盗み見る。


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