わき役の私
「俺、実は…………好きなんだ!」
「えっ!?」
真っ赤になって告白された私は、ドキドキしたまま、声を上げた。
嬉しさが心の中にいっぱいに広がるが、次の言葉で、それは消滅した。
「俺、深町が好きなんだ!
お前、親友だろ?協力してくんない?」
………深町とは、私の親友の深町 美砂(ふかまち みさ)の事だ。
またこのパターン……。
私の親友、美砂とは中学の時からの仲だ。
美砂は、整った顔立ちと人懐こい性格から男子にかなりモテる。
だから男子は少しでも自分を有利に持って行こうと、親友である私に協力させ、上手く美砂の気を引こうとしてるんだ。
ああ……涙出そう……
そんな私なんてお構いなしに、西田君は美砂への愛を私に語っていた。