年下のカノジョ~あの子は高校生~

15】玉砕ホワイトデー(前編)

 ホワイトデーを3日後に控えて、俺は例のショッピングモールに来ていた。

 由美奈ちゃんへのお返しを買うためである。



 
 せっかくの休日だというのに、ここで4時間ほど費やしてしまった。


 が、いまだにピンと来る品物がない。 
 

 他にもパートさんやら、バイトの女の子からもチョコはもらった。

 ちなみに彼女たちへのお返しは購入済。





「はぁ、どうしよう。
 ぜんぜん決まらないよ」
 

 ホワイトデー用の催事が行われている会場をのぞいてみたり。

 女の子が好みそうな雑貨店などに足を運んでみた。



 だけど、収穫はなし。


 由美奈ちゃんは義理でクッキーをくれたんだろうけど、俺にとっては由美奈ちゃんは特別な存在。


 だからお返しは他の人と一緒じゃ、自分の気がすまない。


 これまでに付き合ってきた彼女たちはこの時期になると、自分が欲しい物をねだってくるので、悩むことはなかった。





「由美奈ちゃんに何をあげたら喜ぶんだろう」

 悩んで、悩んで。

 モール内を何周しただろうか。

 
 さらりと本人に聞けたらどんなに楽だろうか。



 ・・・・・・って、出来たらとっくに聞いてるって。




「意識しすぎて、聞けないんだよなぁ」


 回りまわって、俺は気がつけばペットショップの前にいた。
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