年下のカノジョ~あの子は高校生~
 キィィ・・・・・・。

 扉が開いて顔を覗かせたのは、なんと由美奈ちゃん!!
 

 なんという奇跡。

 俺は心の中で神様に感謝した
 

 あ、もちろん無神論者だけど。




「おはようございます。
 三山さん、どうしたんですか?」
 由美奈ちゃんが近づいてくる。

「あ、うん。
 バレンタインにクッキーをもらったから、お返しに」
 と、袋に手を入れて写真集をつかんだ。
 






 その時、不意に由美奈ちゃんの後ろの扉が開く。

「おっはようございまっす」
 元気よく田口さんが現れた。




 一気にどん底まで下がる俺のテンション。

―――そうだよなぁ。そんなに都合よく行くはずないよな・・・・・・。


 2人にはバレないように、こっそりとため息を付いた。






「こんなところで何をしているんですか?」
 由美奈ちゃんの黒髪とは違って、落ち着いた茶色の髪をした田口さんが声をかける。


「バレンタインのお返しを配っていたところだよ」


 俺は手提げの中でそっと写真集を手放し、変わりに小さな包みを2つ取り出した。

「はい、柏木さん。
 それに田口さんも」

 それぞれに手渡した。





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